すゞしさや朝草(ンに荷ひ込

野沢 凡兆

『芭蕉七部集』中『猿蓑』の「夏」に収める。蕉門の逸材で、『猿蓑』は去来と凡兆の共編だった。「渡りかけて藻の花のぞく流れ哉」「門前の小家も遊ぶ冬至哉」など、当時芭蕉門下で抜群に精彩があった印象鮮明な句の作者。「すずしさ」は夏の季題。農家が馬の飼料などにするため早朝に刈りとった草が「朝草」である。それをきびきびと門内にかつぎこむ姿に、夏の朝のさわやかな気分が活写されている。