木枯の

一日吹いて

居りにけり

岩田 涼菟(いわたりょうと)

伊勢山田出身の芭蕉門人。芭蕉没後、師の俳風を世に広めるために、平明で通俗な表現を追求し、伊勢風とよばれる一派を開いた。右の句、平明な上におかしみがあり、何の説明もいらない。一見現代の子供にもできそうな句だから、俳句というものがどこまで表現を単純化できるかを示す好例だろう。しかし、すべての俳句がこういう具合になったとしたら、退屈で仕方があるまいと思われる。