咳の子の

なぞなぞあそび

きりもなや

中村 汀女(なかむらていじょ)

『汀女句集』(昭一九)所収。女性俳人は今日きわめて多いが、家庭の主婦たることと句作りとを最も幸福な形で調和させ得た俳人といえば、まずこの作者だろう。わが子を詠んだ句が多い上にすぐれてもいるのは、その事実と結びついた事といえる。風邪をひいて寝ている子が、相手になるよう母親にせがみせがみ、なぞなぞ遊びに夢中になっている。せきこみながら、それでもいつまでもやめないのだ。