ふりむけば

障子(しやうじ)(さん)

()の深さ

長谷川 素逝(はせがわそせい)

『定本素逝集』(昭二二)所収。昭和二十一年四十歳で死んだ「ホトトギス」の俳人。応召して中国大陸を転戦、胸を病んで送還され、長い闘病生活に終始した。「障子」は風や寒さを防ぐ意味で近年冬の季語となったものだが、この句など、しんしんと深い冬夜の感じを言いとめて、障子の季感を冬に決定づけたような句だ。「桟」への着目もさることながら、「ふりむけば」がぶきみなほど鋭い。