静岡県三島市出身の大岡信さんは、とても「ことば」を大切にしてきた詩人です。大岡さんは「ことば」について、私たちの話し言葉や文学などに見られる言葉だけが「ことば」なのではなく、美術や音楽や舞踊など、人が人に何かを伝えようとすること、コミュニケートすることすべてが「ことば」であり、またその「ことば」を大切にすることで人としての豊かな感性が育つと話しています。
 大岡さんのこんな魅力ある考えを基礎にして、さらに次世代へと繋いでいくことで、豊かな感性に溢れた未来を築くことができるのではないかと、日本の教育産業のなかにあって常に真摯な姿勢を崩すことなく事業を展開してきたZ会グループが、2009年10月三島駅北口に「大岡信ことば館」を開館しました。
 開館以来、いわゆる文学館や美術館といった小さな枠にとらわれることなく、「ことば」の視覚化・造形化を試みたり、また音としてのことばの可能性を探ったりなどしながら、常に「ことば」に焦点を当て続けてきた弊館ですが、今後もさらに様々なチャレンジを続けながら、皆さんと共に「ことば」に学び、また「ことば」のなかに遊んでいきたいと考えています。

大岡信ことば館館長・造形家
岩本圭司

岩本圭司 いわもと けいじ

大岡信ことば館館長・造形家。一九五六(昭和三一)年、静岡県伊東市生まれ。東京芸術大学工芸科卒業、同大学院鋳金専攻修了。立体作品の制作、写真集「KAKITAGAWA」の出版(増進会出版社)、モノオペラ「銀杏散りやまず」(原作・出演:辻邦生、演出:木戸敏郎、美術:磯崎新)にてビデオ映像担当など、幅広く活動している。大岡信ことば館開館以来、大岡信の詩をもとにことばを造形化するという新たな試みを展開している。

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