レポート

2月最後の日曜日26日に、釜ヶ崎芸術大学(釜芸)から詩人の上田假奈代さん、そして上田さんのリクエストで、政治社会学者の栗原彬さんをお招きして対談を開催しました。栗原さんも「上田さんに逢いたくてきた」ということで、開始から2人の対話に注目が集まります。

 ←釜芸のパワー溢れる展示壁面を背に対談

まずは、歴史も含め、釜芸の活動を簡単に説明。そこから話が広がっていきます。栗原さんは、(釜芸のように)異なる人が一緒に肩をならべて課題に取り組むと、切羽詰って、その人の「存在が動き出す」と言います。そのとき、彼らの間にある違いはどこかへ行ってしまうと。これが釜ヶ崎のパワーで、釜芸はそれを引き出す環境を作っているという言葉には、とても説得力がありました。それに上田さんは、釜芸はいつも切羽詰まっているから…問題を起こす人が次々にやってくる…と苦笑しながら応えていましたが、ここに釜芸の秘密があるのではと感じました。
話は釜芸の話題を中心に進みますが、そこで聴くことができたのは、社会との関わり方、芸術や教育の考え方など様々。ハッと気づかされたり、ドキッとさせられたりと、もっと話を聴いていたいと思わせました。ですがここでタイムアップ。質疑応答も含め約2時間の対談は、とても充実したものとなりました。
上田さんのご要望で、急遽、会場をホールから展示室内に変更しての開催となりましたが、釜芸のパワー溢れる空間で話を聴くことができ、釜芸への理解度も高まったのではないかと思います。ご来場のみなさま、ありがとうございました。

栗原彬

1936年、栃木県生まれ。専門は政治社会学者。水俣フォーラム前代表。日本ボランティア学会前代表。『やさしさのゆくえ:現代青年論』(筑摩書房、1981年、単著)、『存在の現れの政治―水俣病という思想』(以文社)など著書多数。2009年からココルームを訪れるように。