レポート

2014年11月に和紙が世界文化遺産に登録されて1年後の、2015年11月に始まったこの展覧会。大岡信の詩「世界は紙にも還元できる」にそって、紙―今回の場合は特に和紙―を紹介しようというものでした。一般のお客様はもちろん、紙関係の方々も多く来館され、和紙への意識の高さを感じました。ご来館いただきました皆さま、ありがとうございました。
展示では、歴史から製法、用途にいたる紙についての全容を紹介。ひと言に紙と言っても、さまざまな種類があり、製法も用途もさまざま。そう言えばこれも紙か!と気付かされる方もいらっしゃったようです。また地元静岡の紙産業や、和紙産地についても紹介。これは、水が美しく豊富な静岡ならでは。地元産業の紹介にも一役買いました。
さらに今回は、実際に紙に触れる(あるいは紙をつくる)イベントを多数実施。なかには、全部制覇した!というツワモノも。奥深い紙の世界に引き込まれてしまったようです。
特別展示の「橿尾正次展」では、「音具」と題されたシリーズの作品を触ることができ、和紙が張られたユニークな形の作品を動かして、音を楽しむ来館者の姿が多く見られました。和紙の温かさ、そして強靭さを体感していただけたのではないかと思います。
4年後には東京オリンピックも控え、海外の方の日本への注目度が高まってくるはずです。伝統産業として今も生き続ける、和紙の魅力。もう一度、日本の細やかな技を見直すきっかけとなっていれば幸いです。

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↑展示風景(左)/ 地元の製紙会社を見学(右|協力:Pam)