レポート

釜ヶ崎に住むおっちゃんたちのパワフルな世界

大岡信ことば館では、釜ヶ崎芸術大学の活動に注目し、日雇い労働者として大阪・釜ヶ崎に住むおっちゃんたちによる作品を展示しました。釜ヶ崎芸術大学の講座や、普段の活動として生まれた文学や絵画、書道作品を、大岡信ことば館にまるごと持ってきたように、展示室一杯に展示。おっちゃんたちのインタビュー映像や、詩作品を映像にして上映しました。世間からつまはじきにされてきた日雇い労働者たちの荒々しいことばや作品は、観る人の心に響くものがあるようでした。
展覧会の中で一緒に場を作り上げたいという思いもあり、展示室の壁を地域の一般参加者とともにペイントするプレイベントを開催。展覧会が始まってからは、書道コーナーを設け、展示室の壁に貼り付けて展示を増やしていきました。

併設展示として、三島市にある障がいのある子どもたちをサポートするNPO法人エシカファームをお招きし、エシカファーム「ぼくたちわたしたちの、まいにちのおすそわけ」を開催。
障害の説明だけでなく、子どもたちが日ごろどのような生活をおくっているのかを、子どもたちの作品を通して見ることができました。
会期中にイベント「へんてこファッションショーをつくろう!」を開催し、大いに盛り上がって、展覧会は終了しました。

釜ヶ崎芸術大学とは

釜ヶ崎は大阪市西成区のなかのさほど広くない地域の呼び名で、日本最大の日雇い労働者の街として知られています。かつてここに日本の高度経済成長を支えるべく、全国から若い労働力が集められました。現在の彼らは高齢化し、また様々な理由で他の地域から弾き出されることになった人々もここへ身を寄せ、今の釜ヶ崎は形作られています。その釜ケ崎で詩人・上田假奈代さん率いるNPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)が、「学びたい人が集まればそこが大学になる」という旗印のもと、市民大学釜ケ崎芸術大学を立ち上げます。大学講師や様々なプロフェッショナルを招いて、各種講座・ワークショップを開催し、アートを通して常に彼らと共に考え、共に成長していこうとする姿勢を見せています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上田假奈代(うえだ かなよ)

詩人・詩業家

NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)代表。1992年から詩のワークショップを手がけ、全国で活動。2003年新世界フェスティバルゲートでココルームをたちあげ、「表現と自律と仕事と社会」をテーマに社会と表現の関わりをさぐる。