レポート

集まった募金総額:91,910円

お預かりした義援金は、日本赤十字社を通じて被災地に送ります。ご協力いただいたみなさまに、心より御礼申し上げます。

  2014年9月7日(日)に、Z会文教町ビル3階ホールでリコーダーのチャリティーコンサートが開催された。

 演奏は吉澤実さんと三島リコーダーオーケストラのみなさん。「東日本大震災で被災された方の力になりたい」ということがきっかけで、2011年の夏からコンサートを行っている。今年は大岡信ことば館とともに、「おと」と「ことば」のつながりをテーマにした音楽を届けた。当日会場には、実際に団員の方が被災地を訪れた際に撮影した写真も展示された。

 最初に演奏されたのは、『The Giving Tree(大きな木)』。シェル・シルヴァスタイン原作の絵本でストーリーを知る人も多い。ときには軽快に、ときにはもの寂しく、りんごの木と少年をめぐるお話が、リコーダーの演奏と朗読によって丁寧に紡がれていく。

 続いて吉澤実さんの独奏。大岡信の詩「水底吹笛」「わたしは月にはいかないだろう」の朗読を交えながら、『ILLUSION OF THE CRESCENT(三日月幻想曲)』が披露された。快活な朗読とはぎれのよいリコーダーの音が会場に響く。一本のリコーダーから想像を超えて多様な音が生まれることに、観客も驚いた様子。

 少し休憩をはさんで、吉澤実さんから世界中から集められたさまざまな笛が紹介された。小鳥と会話ができるという手のひらに収まるほど小さな笛、微妙に音色の違う各国のリコーダー、日本の能管、古代の石笛など、珍しい笛に観客は興味津々。どの時代、どの場所でも笛というものが存在していたことが、その魅力を物語っている。

 そして『Choo Choo Train』からはじまった後半の演奏は、アップテンポな曲が続き、観客も体を揺らしてリズムにのる。『小さな世界』『君をのせて』など馴染みのある曲も多く披露された。終盤には『見上げてごらん夜の星を』『少年時代』などのゆったりとした曲に、目を閉じて聴き入る人も。最後に開催中の「新海誠展」にちなみ、Z会CM主題曲『クロスロード』の原曲『ロンドンデリー エアー』で演奏は締めくくられた。

 アンコールではリコーダーの音色に合わせて観客が『ふるさと』を歌い、会場は心地よい一体感に包まれた。その日集まった募金は91,910円。三島からの温かい支援の心が東北の人々に届くことを祈りながら、チャリティーコンサートは幕をとじた。

<演奏された曲目>

・The Giving Tree(大きな木)
 ※ほんだきんいちろう訳の朗読とともに
・ILLUSION OF THE CRESCENT(三日月幻想曲)
 ※大岡信作詩「水底吹笛」「わたしは月にはいかないだろう」の朗読とともに
・Choo Choo Train
・小さな世界
・晴れた日に
・君をのせて
・見上げてごらん夜の星を
・少年時代
・上を向いて歩こう
・ロンドンデリー エアー(Z会CM主題曲『クロスロード』原曲)

—アンコール—

・虹のかなたに
・ふるさと

吉澤実(指揮)/三島リコーダーオーケストラ(演奏)

■吉澤 実  よしざわ みのる

武蔵野音楽大学卒、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学をソリスト・ディプロマを得て卒業(オーストリア政府スカラシップ生)。古楽演奏法をN.アーノンクールに師事。音楽教育研究所オルフ・インスティテュートを修了後、モーツァルテウム管弦楽団のフルート奏者を務めカラヤンやヌレエフの公演に参加。NHK教育テレビ「ふえはうたう」講師(11年間)。「趣味悠々」講師。ウィーン音楽大学、モーツァルテウム音楽大学客員講師を経、現在、横浜国立大学、東京芸術大学非常勤講師。CD、DVD、映画、膨大なTV.CM等の録音、国内外の演奏やNGO、NPOで活動。著書は、音楽教科書など50冊以上。静岡県芸術文化奨励賞受賞。

■三島リコーダーオーケストラ

1978年、三島市の小学校教諭であった河野和男先生のもとにリコーダーの好きな教え子たちが集まり、「三島リコーダーアンサンブル」として約20年間活動。本グループと、同時期に活動した社会人グループ「三島リコーダーコンソート」を母体に、新メンバーも加わり、2005年12月からは吉澤実先生を指揮者として迎え、「三島リコーダーオーケストラ」として再出発。現在にいたるまで、定期演奏会やチャリティコンサートなど積極的に活動をつづけている。