レポート

立春の翌日の2月5日、企画展「釜芸がやってきた!」関連イベントとして、映画「さとにきたらええやん」(監督:重江良樹)の上映会を開催しました。
「さとにきたらええやん」の「さと」とは、企画展でも取り上げている大阪市西成区の釜ヶ崎と呼ばれる地域にある「こどもの里」という施設のことです。この作品では、「こどもの里」に集う、様々な環境や事情のなかで生きる釜ヶ崎の子どもたちが、たくましく成長していく姿が描かれています。展覧会の主役は釜ヶ崎の「おっちゃん」ですが、映画の主役は子どもたち。展覧会とはまた異なる視点で、釜ヶ崎の姿を見ることができたのではないでしょうか。
鑑賞してくださった方の中には、障がい者施設に勤務されている方や、日本に住む海外の子どもたちを支援するグループの方たちもいらっしゃいました。様々な事情をもつ子どもたちにどのように寄り添っていくのか、一つの方法が「こどもの里」にはあるのかもしれません。一方で、そういった環境にない人たちの生活においても、何らかの気付きを与えてくれるような、そんな作品でもあったと思います。
この映画を通して、釜ヶ崎のひとつの側面を知ることはもちろん、様々な環境や事情のなかで生きる人たち(私たち全員がそうだと言えます)との関わり方を、いま一度考えていただけたら幸いです。

重江 良樹(しげえ よしき)

1984年、大阪府出身。ビジュアルアーツ専門学校大阪卒業後、映像制作会社勤務を経てフリー。2008年に「こどもの里」にボランティアとして入ったことがきっかけで2013年より撮影し始める。本作が初監督作品。